りのべふちのべ

1976年創業。相模原市淵野辺エリア専門の不動産屋、東郊住宅社のリノベーション物件専用ブログです。2004年から始めた「礼金ゼロ・敷金ゼロ・退室時修繕義務なし」という貸し方で、アパートやマンションなどの賃貸物件をご紹介しています。「この部屋があるから淵野辺に住む」と思ってもらえる部屋づくり、毎日の暮らしがもっと楽しくなるリノベ空間づくりを大切にしています。モクチンパートナーズ会員。HEAD研究会会員。淵野辺駅徒歩5分。営業時間は午前9時~午後7時/年中無休。www.fuchinobe-chintai.jp

入居者が住まう場所。「キャンセル待ちしていいですか?」

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賃貸物件は誰のためのものでしょうか?

「所有」という意味でいうならば、もちろんオーナーさんのものです。でも、「占有」という意味でいうと、それはそこに『住まう人』のために存在しているものです。ちなみに、『住まう人』とは「住んでいる人」「住みつづける人」のことを意味しています。

『住まう人』に「この部屋があるから淵野辺に住む」と思ってもらえるような、『住まう人』の日々の暮らしがもっと楽しくなるようなリノベーション賃貸物件をつくる。そのために私たちのリノベーション・プロジェクトは発足しました。

なので、私たちはリノベーションをするときは、まだ見ぬ『住まう人』の暮らしぶりをできるだけ具体的に想像しながら部屋づくりしています。

不思議なことに、こちらの思いはどの物件でも成就しています。思いは伝わるものですね。豊島区から淵野辺へ『住まう人』を運んだアイリッシュコート101のときもそうでしたし、この富士見ハイツ101のときもそうでした。

#003 富士見ハイツ101 - りのべふちのべ

 三多摩エリアを中心に活動するフォトグラファーの話もとてもうれしい展開でしたが、今回の話はうれしいだけでなく、スタッフ全員の鳥肌が総立ちするような本当にビックリの展開でした。

入居者募集を開始して4日目のことでした。小さなお子さんのいるシングルマザーが富士見ハイツ101を内見していたちょうどそのとき、当社HPを見た別の、やはり小さなお子さんのいるシングルマザーが内見したいと来社されました。結果、1番手のシングルマザーが現地で即入居申込みを決めたため、2番手のシングルマザーは内見すら叶わず、「HP情報だけでも十分気に入ったので、どうしても入居したいです」とキャンセル待ちでの入居申込みを希望して帰宅されました。わずか1時間の間に2組のシングルマザー家族により申込みを受けるという出来事でした。

そこで、三多摩エリアを中心に活動するフォトグラファーの話のときに触れた、富士見ハイツ101で設定した2タイプの想定入居者像へと話を戻します。

1つ目のタイプが『パートナーと新生活を始めるカップル』でした。そして、実はもう1つのタイプは『小さなお子さんのいるシングルマザー』だったのです。

では、具体的にどういうところがその想定入居者像にぴったりのリノベーションだったかというと、……それはまた、別の話。

 

落とし所の妙。「リノベとリフォームのあいだで愛を叫ぶ」

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このリサ陽光台202に関する前回の記事は、タイトル(お客さまは女子高生。「見るだけ見てもいいですかっ!?」)がよほどそそられるのでしょうか? 当ブログのアクセス・ランキングで常にBEST 5をキープしてます。強いですね、女子高生。

さて、私たちはリノベーションを実行するときは必ず「自分たちがこれから仕立てる部屋は10年後も変わらずカッコイイか?」というフィルターを通しています。本音を言えば「20年後もカッコイイ」と思ってやっていますが、現実的なラインは10年に設定するのが適当だと思っています。

なぜなら、不変が前提の「アート作品」や、日々の生活が即時に改善される「リフォーム」とリノベーションは異なり、改修する部屋の予算や立地や築年数や造りなどのさまざまな状況を勘案して行うためです。それゆえ、向こう10年を超えたところの価値を予想するには、あまりに不確定要素が多すぎると思うのです。

そんなこんなで、このリサ陽光台202を慎重に勘案したところ、「リフォーム以上、リノベ以下」が適切な落とし所と判断。そのあいだの部分で絶妙なバランスをとりながら、思いっきりリサ陽光台202への愛を叫んでみました。 

#002 リサ陽光台202 - りのべふちのべ

 

神は細部に宿るから。「すべては住まう人の笑顔のために」

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#006 iJハウス北102 - りのべふちのべ

 

こんな感じの部屋に。「オーナーさんは現代美術家だもの」

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iJハウス北のリノベーションのデザインは、オーナーさんに託したっていいじゃない。だって、オーナーさんは現役バリバリの現代美術家だもの。

「こんな感じの部屋にしたいんです」と提示されたファースト・スケッチを見たスタッフ一同「カッコイイー」。でも、見れば見るほど不動産圏外からの全力アプローチが続々と判明し、「んが、ん、ん」。そうだよね、だからアーティストなんだよね。そうじゃなきゃ、つまらないよね。というか、むしろ、そうであってほしいよね、うん。

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うぉお! 『ドラえもんブルー×ビビットイエロー』と思いきや……あれれっ、グリーン? そうだよね、そうだよね、だからアーティストなんだよね。「前提」という名のちっぽけな枠なんて無視したアナーキーじゃなきゃね。そうじゃなきゃ、務まらないよね。というか、むしろ、そうであってほしいよね、うん、うん。

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うぉおおおおっっ! 浮いてますって!! こんなの見たことないですって!!!

……で、完成したのがこちら。結構な具現化率ですよ。グフフ♪

#006 iJハウス北102 - りのべふちのべ

 

生きとし生けるもの。「ポップでファンキーなイメージに」

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平安時代の歌人 紀貫之は古今和歌集『仮名序』の中で和歌の本質を「花に鳴く鶯、水にすむ蛙の声を聞けば、生きとし生けるもの、いづれか歌を詠まざりける(鶯だって、蛙だって、生きているものはみんな歌を詠んでるよね ※雑な意訳)」と論じてましたね?(そーですね!)

……ということで、リノベーションの本質は「現状の部屋を構成してるものはみんなその部屋を成す要素だ(全部排除するのは違うよね、新築じゃないんだから ※超意訳)」ということを実感する出来事がありました。「JR横浜線淵野辺駅から徒歩12分のところにある、築21年(当時)の木造2階建てアパートの一室」でのことでした。

#006 iJハウス北102 - りのべふちのべ

このiJハウス北というアパートは外壁が『サムライブルー』ならぬ『ドラえもんブルー』と特徴的な仕上がりなのに、居室内はしっとり大人なビターチョコ色が基調でした。この「室内外のバランス」が今回のリノベーションの方向性を決定付ける最重要課題でした。

そこで、「物件自体が持つ特徴(外壁の色)」と「iJハウス北のオーナーさんの持つ特長」を最大限に活かして、ポップでファンキーなイメージを付していくことに決定。方向性の軸となるiJハウス北のイメージカラーを『ドラえもんブルー×ビビットイエロー』とすることとなりました。

 こちらは余談ですが、外壁の『ドラえもんブルー』を眺めるたびに「青は藍より出でて藍より青し」という荀子の言葉が思い出されました。単純に青つながりということもあるのですが、オーナーさんの力になりたいという思いを一層強くする瞬間でした。

さて、そろそろ「iJハウス北のオーナーさんの持つ特長」のことが気になってきてくれてるかなと期待してるわけですが、……それはまた、別の話

 

お部屋の改造ツール。「モクチンレシピって素晴らしい!」

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伝説のフレンチ・シェフが「おいしい料理に必要なのは、正しいレシピとほんの少しの勇気だ」と言ったとか、言わなかったとか。

……ということで、「良いリノベーションに必要なのは、正しいレシピとほんの少しの勇気だ」ということを実感する出来事がありました。「JR横浜線古淵駅から徒歩3分のところにある、築23年(当時)の鉄筋コンクリート造4階建てマンションの一室」でのことでした。

#005 パサニアビル403 - りのべふちのべ

それまでモクチン企画にトータル・デザインを依頼して協働で進めてきた東郊住宅社のリノベーション・プロジェクト。その経験をさらに深めるためにも勇気を出して、モクチン企画が提供してくれている『お部屋の改造ツール モクチンレシピ』を使って自社スタッフのみで手掛けたリノベーションを実行しました。

この『モクチンレシピ』とは、リノベーションをするうえで役立つデザインやアイディアをわかりやすくレシピ化してくれたものです。

普段数えきれないほどの賃貸物件を見ている不動産のプロであっても、建築設計や空間デザインに関してはやっぱり素人。そこで『モクチンレシピ』の登場。取り揃えられた規模もコストも大小さまざまなレシピの中から、改修する部屋の予算や状況にあわせてレシピを選ぶだけ。みんなの「ひと味違ったおしゃれリノベ物件を自分たちだけでつくりたい」を強力サポートしてくれる素敵ツールなのです。

そこで、今回採用したレシピはこの2つ。

そして、気になる劇的ビフォーアフターはこちら。

匠の存在なしでこのレベルまで仕上げることができ、入居者からは満面の笑みでこの部屋に住まう楽しさを伝えてもらったスタッフ全員にとって、今回のリノベーションで得たことがどれほど大きな自信につながったかは言うまでもありませんが、それよりもなによりも、これらをセルフ体験させてくれた『モクチンレシピ』ってホントに素晴らしいっ!

 

淵野辺から淵野辺へ。「あの部屋がよかったから即申込む」

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かの有名な中国の軍師が「おいしいラーメンは誰も裏切らない」と言ったとか、言わなかったとか。

……ということで、「良いリノベーションは誰も裏切らない」ということを実感する出来事がありました。リノベーションが終わり、募集開始わずか1週間足らずで入居者が決定した「JR横浜線淵野辺駅から徒歩8分のところにある、築29年(当時)の木造2階建てアパートの一室」でのことでした。

#004 アイリッシュコート100 - りのべふちのべ

このアイリッシュコート100の申込者はもともと淵野辺駅周辺に住んでいた方だったのですが、東郊住宅社のリノベーション・プロジェクト第1弾アイリッシュコート101の存在と出来映えを知ったときは引越できるタイミングではなかったため断念。しかし、どうにもあきらめきれずにいたため、以来、東郊住宅社HPを頻繁にチェックして空室が出ないか確認していたところ、このアイリッシュコート100に出会い、即申込みを決意したとのこと。

アイリッシュコート101とは間取りが異なるためデザインも異なっているのですが、それでも「あの部屋があんなによかったんだから、この部屋も間違いない。今度は逃したくない。即申込みでお願いします」という言葉は、毎日の暮らしがもっと楽しくなるような高質なリノベーション賃貸物件づくりにこだわり続けている私たちスタッフ全員の大きな心の支えになっています。