春うらら。18歳。女性。大学進学。はじめての一人暮らし部屋をお探し中。
不動産屋がこのプロフィールから推測して導き出すオススメ物件は「夜道も明るく、通学・アルバイトに便利な駅近物件。2階以上」というのが妥当な線ですが、現実は……やっぱり、そのとおり。彼女が入居を決めた部屋はセキュリティ重視の駅近マンションでした。チャン、チャン♪
……で終わらないのが、この『Behind the room 部屋にまつわるエトセトラ』。実は紆余曲折ありました。その原因は「JR横浜線淵野辺駅からバス12分、進学する大学までは自転車で18分(なんと徒歩だと40分っ!)のところにある、築24年(当時)の木造2階建てアパートの一室」でした。
物件資料の写真を見て、この部屋に一目ぼれしてしまった彼女。物理的な通学距離に対するご両親&当社スタッフの懸念をよそに、「これに決定っ!」とすっかりお熱のご様子。「でも、毎日のことだから。晴れの日だけじゃなく、雨の日、雪の日もあるんだよ。人通りの少ないところだってあるんだよ」という、ご両親の心の声を代弁して伝えると、ようやく今回は駅近物件にすることに。そして一言、「わかりました。でも、このリサ陽光台202。このままじゃあきらめきれないので、……見るだけ見てもいいですかっ!?」
ギャラリーにいるかのような所作で部屋を眺めてくれている彼女の横顔は、大のおとなが寄って集って、喧々諤々、あれやこれやと真剣勝負でつくり上げたものはお客さまの期待を裏切らないことを、スタッフ全員に教えてくれました。